岩絵の具

岩絵の具 いわえのぐ

天然の岩石を砕き砂状にしてつくった絵の具。伝統的には、固着材として膠(にかわ)が使用される。→膠

(粒子の大きさによって番号がつけられていて,数が多くなるほど粒子は細かくなり色も白くなる。一般的には9番から13番ぐらいのものがよく使われている。天然の岩絵の具は原料も少なく高価なため,最近では人造のものが多く使われている。人造のものには釉薬からつくるガラス質の新岩と,方解末などの白色を染料で染めてつくる合成とよばれるものがある。)

・胡粉(ごふん) 白色。貝殻を焼いてつくったもの。

・黄土(おうど) 黄色。鉄鉱石,長石の風化した土を水干精製したもの。

・岱緒(たいしゃ) 茶色。酸化鉄を含んだ土からつくる。

・朱(しゅ) 赤色。水銀と硫黄の化合物。

・辰砂(しんしゃ) 赤色。元来は朱砂ともいい朱と同義の語であったが,日本画ではくすんだ赤色の岩絵の具の名称として使われている。

・緑青(ろくしょう) 緑色。天然には孔雀石からつくられる岩絵の具。粉砕して白くなったものを白録という。

・群青(ぐんじょう) 青色。天然には藍銅鉱からつくられている。粉砕して白くなったものを白群(びゃくぐん)という。

error: !無断で画像を保存しないでください!